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放蕩記

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サンパウ / RESTAURANT SANT PAU

Category - 各国料理
ルメ・ルスカイェーダは世界で最も多くのミシュラン・スターを獲得している女性シェフとして有名です。本店のサンパウはスペイン北東部のカタルーニャ州のバルセロナ近郊の町St. Pol de Mar にあります。バルセロナにはサンパウの支店「モーメンツ」があり、カルメの息子さんのラウルさんがシェフをつとめています。今年の5月にモーメンツを訪れた感想はすでに書きましたように、素晴らしいものでした(Moments)。もう一つの支店は東京のコレド日本橋にある本店と同じ名前の店です。

この時期所用で東京に来ることが決まっていましたので「モーメンツ」の味が忘れられない私は家内との「サンパウ」でのクリスマスディナーを計画しアメックス・プラチナのコンシェルジェに頼んでおきました。クリスマスシーズンということでコースは決まっており、ハーフワイン1本付きで一人35,000円とのこと。高額ですがシーズンなのでしかたがありません。窓際のお席をご用意致しました、とコンシェルジェ。行ったことのない店なので窓際が良いのかどうかはわかりませんが。

その日はお昼まで東京は雨。その後晴れた東京の夜は冷えます。めかしこんだ私たちは、東京駅近くのホテルからタクシーに乗りワンメーターで到着。コレド日本橋の隣にコレド日本橋アネックス(別館)がありそこがすなわちサンパウです。1階にレセプションと厨房があり、2階に客席があります。通りからはガラス張りの厨房を見ることができ、本店を彷彿とさせる作りです。東京の一等地にこの大きなレストランを構えるとは驚くべきことです。日本での経営はグラナダというレストランチェーンが行っているようで、さもありなんです。

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エントランスの前にクリスマスイルミネーションが華やか。

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エントランスの隣には外に向かって厨房内が公開されています。

予約は夜7時。10分ほど前に到着しましたので、調理の様子をじっくり眺めたかったのですが、私たちを察したスタッフが扉を開けました。それでも厨房の様子を見ていると、それを察したスタッフがまた扉を閉めます。まあいいや、と、じらさずに入店することにしました。レセプションは小ぶりの高級ホテルのそれのよう。やわらかそうな革のソファーと、テーブルにはカルメシェフのレシピ本が並びます。壁にはカタルーニャの画家による水彩画が彩りを添えています。ここでコートを預け、立派な現代アートの飾られた大理石の階段を2階へと案内されます。そこにはバーやシガールームを備えたウェイティングルームが広がり、スタッフたちの歓迎を受けながら客室へと誘われます。

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レセプションの壁を飾る水彩画。暖かなカタルーニャの雰囲気があります。

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1階の奥にあるトイレ。

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重厚な階段を上ります。

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バーやシガールームを備えたウェイティングルーム。

客室も木質系の落ち着いた色調でまとめられ、壁にはカタルーニャで収集された数々の絵画が飾られています。とても品の良い空間です。

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窓際の席に案内されます。コートヤードのイルミネーションが見えてクリスマスらしい雰囲気です。ディナーコースにはハーフボトルが付いていて、高級シャンパンのKrugがサービスされました。通常なら2万円以上はするのではないでしょうか。下戸の家内はノンアルコールのサングリアを飲んでいましたので、私はこのハーフボトルだけで十分です。マヨルカ島の塩、カタルーニャのオリーブオイル、グリッシーニも並べられます。

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カタルーニャの画家による素敵な装丁のメニューと、カルメさん手書きのミクロメニューとプチフールのメニュー。可愛らしいイラストは、サンパウならではのお楽しみとも言えます。

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では食事の開始です。まずはアミューズの「栗の温かいスープ」。器ごと手に持って飲むとのことで日本風のアレンジが感じられます。

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続いてサンパウ名物、ミクロメニューが始まります。「キジのクロケッタ」。つまりキジ肉の一口サイズのコロッケです。

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「ミニクロワッサンとハモンイベリコ」イベリコの浮かんだクリームスープに乗ったクロワッサンをスプーンごと頂きます。「アワビ茸と松の実の卵料理」茸と松の実の卵とじ。「マジパンとチーズ、ワインのゼリー」。この3つはまとめて写真を撮りましたがピンぼけで失礼します。小さいだけで可愛らしく、また少量しかないので一生懸命味わうために印象が強く残って面白いですね。

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メインメニューへと進みます。「カスピ海産オシェトラキャビア、ほうれん草のトルティーヤ」トルティーヤはスペインオムレツ。四角い形が面白いですね。美味しキャビアが乗っています。この非対称系の現代アートのような形のガラス皿は日本製だそうです。

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「エスクデーリャ(カタルーニャのクリスマスの伝統的なスープ)ちりめんキャベツ、ラビオリ、ブティファラネグラ」これはまた面白い。まるで中華スープだからです。ラビオリはさしずめワンタン。美味しいですよ。

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「フォアグラ、メンブリーリョ(マルメロのコンフィ)、リンゴ」私が今までに食べたフォアグラの中で最も美味しい一品です。

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「ブルターニュ産オマール海老、青パパイヤ、カリフラワー、キャビアライム」上品な味です。

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「クエのプランチャ(鉄板焼き)、野菜のフィデウア(パスタ)」海草のような食感のパスタも面白いです。

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「ブレス産ホロホロ鳥、イベリコ豚とドライフルーツのファルシ、黒トリュフ」軟らかく味のある鳥肉の中にイベリコ豚とドライフルーツが詰められています。

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「チーズプレート。18ヶ月熟成のコンテとコントラスト」

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「洋梨のリフレシュ・シャーベット」

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「クリスマスの定番のトゥロンを一口サイズで」トゥロンはスペインではクリスマスに食べる伝統的なお菓子だそうです。クッキーのような生地の上にホワイトチョコレートのようなものが乗っています。

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「石焼き芋のイメージで」サツマイモのデザートでリキュール玉が入っています。ガラスの器の中に石焼き芋を包む新聞紙を連想させる紙が仕込まれています。

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「黒トリュフのアイスクリームのフリット、カルキニョーリ」落ち葉が描かれた紙がガラスの皿の間に入っています。揚げたトリュフのアイスクリームとクリスマスらしい星形のクッキー。

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「プティフール」7種類の小菓子。はじめに「ピルレタ」という串に刺さった木イチゴのシャーベットのようなものが渡されます。皿には「ココナッツのマシュマロ」「お米のクランチチョコ」「レーズンバターサンド」「パッションフルーツのグミノラ」「バジルのマカロン」「モスカテルのゼリー、くるみ」が並びます。家内と、どれが好きか、などと順番を言い合いながら食べるのも楽しいものです。

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BGMが静かに流れる店内での優雅なディナー。1棟独立した店舗は立派です。店員さんの態度も良いし、質問には的確に答えます。料理も美味しく、クリスマスディナーということで割高ではありますが、Krug付きだったので得したような錯覚を覚えます。代え難い異国の雰囲気と、食材の斬新さ、洗練された店員の動き、驚異的なコスパという点で、姉妹店のバルセロナのモーメンツには及びませんが、日本でサンパウが味わえるのは嬉しいことです。

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