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放蕩記

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ユサンディ・旅行記 (亜熱帯原生林に囲まれた至極のプライベートプール)

Jusandi

サンディ(JUSANDI)は石垣島の6000坪もの敷地に全5棟のみのオールスイートヴィラからなるホテル。2013年6月1日グランドオープンした。2人用のヴィラ4棟と4人用が1棟。全室プライベートプール付き。各棟は敷地の形によって多少形状が異なり、離れのテラスかプライベートビーチが併設されている。朝食が付き、2名なら1室1泊¥129,500。朝食は併設のレストランかルームサービスで。夕食はオプション。併設のレストラン利用で1人¥16,200。雑誌「Pen」では奇跡のホテルの一つとして内外の著名なホテルと共に紹介された。

今回宿泊したのは2017年のゴールデンウィーク。3泊4日。この時期沖縄は梅雨入り直前で、例年晴れの日が続く。暑さも7-9月と比べてマイルドで過ごしやすい時期だ。ただ今年は天候が不安定でこればかりは運任せ。結果、滞在中は晴れ間が多く、雨にも合わず快適に過ごすことができた。ただ湿度はかなりのもので、室内にあった除湿器は一晩でタンクが満タンになるほどであった。

新石垣空港(南ぬ島空港=パイヌシマ)が2013年3月に開港してから、石垣島へのアクセスは格段によくなった。石垣島は南側の石垣港ターミナル周辺にホテルやショップが集中していて繁華街となっているが、ユサンディは反対側、島の北にある。実際ユサンディの20km圏内にはコンビニすらない。ユサンディを利用する人にはレンタカーがお薦めである。石垣にも多数のレンタカー店があり、空港から車で2分のレンタカー店エリアまでは無料送迎バスが頻繁に往来している。石垣で見かけた車の半分以上は「わ」か「れ」ナンバーだったので、繁忙期は予約が必須であろう。石垣は道路が整備されている上、信号が少なく、車も少ないのでドライブは快適である(街灯もないので夜はやや怖いほどだが)。最近の車にはナビがあたりまえなので迷うことはない。15分ほどでユサンディに到着する(一般道からJUSANDIの小さな看板がある舗装されていない細い私道に入るところだけが分かりにくい)。

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空港でおすすめなのが「やいま村」という店の「八重山そば」。あっさりとした鰹出汁がとても美味しい。
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繁忙期だというのにすれ違う車もほとんどない。
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目立たない看板が目印。
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舗装されていない私道の小径を進むと、
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ユサンディのエントランスが現れる。
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高級旅館のように客の到着を予測して立って待っている従業員や、高級ホテルのようなベルボーイやドアマンが立っているわけでもなく、私たちの到着を歓迎する人影はない。しかたなくレセプションとおぼしき建物の中に入ると、奥からラフな格好をした従業員のような人が出てきた。感じの良い人だ。これがオーナーの籾山 裕氏だということは後で知るのだけれど。

レセプション棟はレストランを兼ねている。ここでウェルカムドリンクを飲みながらチェックイン。
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ライブラリーには旅行本などが置かれている。
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レストランを兼ねたレセプション棟の外観。
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その夜の風景。
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宿泊したのは5棟の中の一番右にあるMAANI(マーニ)と名付けられた部屋(事前にヴィラの指定はできない) 。MAANIは5棟の中で一番新しく作られたヴィラ。MAANIとは石垣島の方言で、クロツグというヤシ科植物を意味する。ヴィラ周辺に甘い香りを放つマーニが多く自生していることから名づけられた。客室60㎡、ガーデンテラスは200㎡。プライベートプールにガゼボ、ライトコートにはハンモックがある。ガーデンテラスを囲むのは鬱蒼と茂る亜熱帯のジャングル。このジャングルに切り開かれた小道に入り、珊瑚を敷き詰められた道を3分ほど歩くと絶壁から海を臨む離れのプライベートテラスに出る、と言うことは、つまり各ヴィラの敷地は途方もない広さ。

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ヴィラの入り口。
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中央のヤシがマーニ(クロツグ)。
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しばらく滞在するとヴィラMAANIが4層構造で出来ていることに気づくだろう。入り口を1層目とすると、その高さにトイレとバスルームがある。階段を4段ほど下ったところに2層目のライトコートがある。さらに3段ほど下ったところに3層目のリビングベッドルームがある。テラスに出て階段を4段ほど下ったところが4層目のプールエリアという具合。このようにMAANIは自然の傾斜を利用して縦型の造りとなっているが、オフィシャルサイトの写真からは、他のヴィラは横型のように見える。このスタイリッシュなホテルの設計は著名な建築家、團 紀彦(だんのりひこ)氏によるものだ。

建物内の床は白い石。壁は琉球石灰岩。室内は土足厳禁でふかふかのスリッパが容易されている。トイレは全自動。バスルームには白いタイル貼りのプールのようなバスタブ。ハーブ入りのバスソルトは良い香り。独立したシャワーブース。ダブルシンクの洗面台。アメニティはアロマテラピーアソシエイツ。

ルームキー。
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入ったところで靴を脱ぐ。
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ふかふかのスリッパ。
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全自動トイレ。自然光の入れ方がgood。
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バスタブの形状がユニーク。
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シャワーブース。
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バスアメニティ。
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ダブルシンク。
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1層目から3層目への階段。
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階段の明かり取り窓。夜間の照明でヤモリが来る。
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ヤモリは可愛いものだ(夜間の「カン・カン・カン・カン」という鳴き声は結構大きいが)。
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ハンモックのある中庭。
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リビングベッドルームには、ふかふかのツインベッド。ソファ、リビングデスク、作り付けのデスク、ミニバー、クローゼット。大きな窓からガーデンプールを一望。iPadと接続されたJBLのBluetoothスピーカーがあるので、滞在中インターネットラジオの心地よい音楽を流しっぱなしにしていた。wifiが無料。ネスプレッソが無料。冷蔵庫の中の青いボトルが素敵なミネラルウォーター「SOLAN」、お茶、ポカリスエット、アセロラジュース、パッションフルーツジュース、ペリエ、オリオンビール、モヒート、スミノフ、スカイブルーのアルコールやソフトドリンクも無料で飲み放題。クローゼットの中に持ち帰り可能なビーチバッグがある。TVが無いのは寂しいかぎりだがそれには「星のや」や「アマン」などと同じような「非日常を忘れてリラックスしてほしい」という理由以外にも、経営上の戦略があるのかもしれない。

ツインベッド。
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夜間のベッドサイド照明。
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ソファ。
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ウェルカムフルーツはリクエストすればカットして提供してくれる。
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iPadとJBLスピーカー。
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クローゼット。
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ネスプレッソとお菓子も補充される。
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ミネラルウォーターが無料なのはあたりまえ。ソフトドリンク無料も高級ホテルならたまにある。しかしアルコール飲料までも無料でどれだけでも追加できるというのはあまりないサービスだ(さすがにワインは置いてないが)。
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ユサンディの造形でもっとも素晴らしいのはプールエリアだ。白い建物とつながった白い回廊(濡れていると裸足では滑りやすいので備え付けのビーチサンダルを履こう)。その先に青いタイルのインフィニティプール。プールのサイズは3.5mx7.5m、水深1.2mほどと決して大きくはないが、ちょっと泳ぐには良い広さだ。プールに使用されている水は、石垣島の中心部にある於茂登岳からの澄み切った自然の湧水(手で掬って飲んでみたが悪くない)。夜になると水中からもライトアップされる。綺麗に刈り込まれた芝生。そして周りを囲む亜熱帯のジャングルが天然の障壁となって完全なプライバシーが保たれている。このロケーションはバリのアマンのプライベートプールにも勝るものだと思う。(あとは南国特有の花でも咲いていれば完璧なのだが)

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ガゼボのデイベッド。
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於茂登岳を望む。
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夜間のライトアップ。
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プールエリアから亜熱帯ジャングルを少し入ったところ。珊瑚の敷き詰められた曲がりくねった小径を進むと、
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離れのテラスに出る。
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パラソルを広げてみた。
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断崖から見下ろす海。
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もうすぐ夕暮れの頃(ユサンディとは夕暮れという意味)。
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ユサンディにはプライベートビーチがある(一つのヴィラに付随するビーチとはまた別)。MAANIは敷地の東端に当たるが、ビーチは西端にある。ビーチに行くにはジャングルの中に珊瑚を敷き詰められた道を5−7分ほど歩かなければならない。途中に砂を洗うシャワーが備えられている。ビーチの左側の岸壁沿いに、石垣島の有名な観光スポットになっている「青の洞窟」がある(宿泊客以外は海側からボートなどでアクセスすることになる)。干潮になると浅瀬を歩いてすぐだ(膝ぐらいまでは海につかる)。

ジャングルの中を、
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ひたすら歩くと、
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プライベートビーチだ。
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干潮の頃なら浅瀬を歩いて行くと、
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青の洞窟!
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フロントでシュノーケルを貸してもらえるので、やってみればよかったと思う。
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洞窟側から見たビーチ。
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シャワーで砂を落とす。
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ユサンディには自然の生物が生息しており、夜間には最大の節足動物、稀少な「ヤシガニ」さんに遭遇した(昼間は見かけない)。
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最後に食事についてレポートしたい。朝食はプランに含まれているが、夕食を付けるかどうかは選択できる。私たちは3泊の内、1回をユサンディでのディナーとした(あとは街に出て石垣牛のステーキと、ユサンディさんに教えてもらった沖縄郷土料理にした)。ランチは営業していない。レストランはディナーだけの客も受け付けているようだが、5棟のみのホテルなのでテーブルが5つしかない。つまり宿泊客でも必ず予約が取れるとは限らない。よって繁忙期には早めの予約が必須である。

朝食はレストランかルームサービスとなる。私たちは3回とも部屋食にして、2回はガーデンテラス、1回は室内にセッティングしてもらった。朝食は洋食と和食が交互に出されるが、2回目でも内容はほとんど変わらない。3泊以上連泊する客には工夫が必要と思われる。

テラスにセッティング。
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2段の箱に入っている。洋食。
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こちらは和食。
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室内でのセッティング。
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2017年4月から2代目シェフとして就任したのは、東京・南青山の「イル・テアトリーノ・ダ・サローネ」のシェフとして名声を博した岡野裕太さん。地元沖縄の食材を多用した創作イタリアン。おまかせコース1種類のみで一人¥16,200。アルコールはワインを中心に各種あるが種類は多くない。グラスシャンパンで乾杯 Pol Gesse ¥1,620。途中でグラス赤 Chateau Malaire ¥1,080。

5月の石垣の7時はまだ日暮れ前。
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今日のメニュー。
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ドリンクメニュー。
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1)グリッシーニを豆腐ようと玉ねぎのマヨネーズに付けて
  田芋とモッツァレラチーズのクロケッタ(写真中央)
  島野菜3種にバーニャフレッダ(バーニャカウダの冷たいもの)(写真左)
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2)オマール海老と新玉ネギのムース(クリーミーでとても美味しい)
  パッションフルーツのドレッシング
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3)やんばる地鶏のカプチーノ(マッシュルームの上に地鶏、その上に卵、その上に泡)
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4)アバサー(ハリセンボン)のバッケリ(ショートパスタの一種)(ケッパーのアクセント)
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5)金美ニンジンと生姜のリゾット(フォアグラ載せ)
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6)石垣牛フィレのグリリア、ゴーヤーのスキャッチャーナ、マルサラソース
 (石垣牛は旨味たっぷりで美味)
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7)フルーツと野菜のミネストローネ(フルーツと野菜を細かくしたシロップ漬け)
 (敷地内にも自生している沖縄植物を飾りとして下の器に)
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8)コーヒー・紅茶・ハーブティー類
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繊細な工夫が施された品々。味付けは徐々に骨太になってゆき、最後に爽やかに締めくくる。地元の野菜類が美味しい。オマールに合わせた新玉ネギのムースに驚き。石垣牛フィレはさすがに美味い。東京で名をはせた一流シェフのイタリアンが石垣島にあるということ自体が驚きである。このディナーを食べるためにユサンディを選ぶ人がいても不思議はないだろう。

ユサンディはそのスタイリッシュさからは想像できないが、籾山氏が立ち上げた個人商店(オーナー談)のようなホテル。従業員は、私たちが滞在中はオーナーと常時見かけた2名の男性(正社員?)、ときどき見かけた男性1名と女性2名(パートタイム?)、そしてシェフの7名だけだ。いかに5組だけの滞在とは言え、オーナー自身がフルに働かなければならないのは大変だ。優秀なスタッフはそうやすやすと揃うものではないということか。

だからと言ってホスピタリティに難があるというわけではない。こちらの要望には即座に笑顔で応えようとする。それぞれがコンシェルジェのように的確な対応をしている。ウェルカムフルーツをカットして届けてくれたり、翌日になってもおかわりすれば快く受けてくれる。出かける時間を察してあらかじめ車を玄関につけておく(車のキーを預けてある)。美味しいレストランを尋ねると予約を入れてくれる。

あえて難点をあげるとすれば、女性の目線が不足していることか。例えば部屋で化粧をしようとすれば灯りが不足している。姿見がないので靴を履いたときの全身の服装のバランスを確認することができないなど。これらのことはすぐに改善できるので考えて欲しいところだ。

Category - ユサンディ・石垣島

2 Comments

BP  

素晴らしい記事でした

ユサンデイ、今回も素晴らしい記事で、行ってみたくなりました。

ペン誌の記事は僕も拝読しましたが、魅力ある宿が世の中にはたくさんありますね。

takaboさんの、多くのきれいな写真と詳しい記事を読むと、自分も旅をしているかのような疑似体験ができるので、更新をとても楽しみにしています。

2017/05/14 (Sun) 22:15 | EDIT | REPLY |   

Dr.Takabo  

Re: 素晴らしい記事でした

ペンの記事をご覧になられたのですね。
タイのキーマラなど魅力的なホテルがたくさん紹介されていましたね。
ユサンディも素晴らしいのでBPさんもいつか行かれると良いと思います。
いつも記事をご覧いただいて、またコメントも頂いてありがとうございます。
励みになります。またよろしくお願いいたします。

2017/05/14 (Sun) 23:18 | REPLY |   

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