Welcome to my blog

放蕩記

Article page

KA / シルクドソレイユ

Category - 
KA.jpg

スベガスを「ギャンブルの町だ」と称することは正しい。しかしこの町がマフィアを育んだ時代のままだったらとっくに滅んでいただろう。映画「バグジー」などで有名なマフィアは大昔に一掃された。今はカジノも含めて「エンターテイメントの町だ」と称することがより正しい。ネバダ州立大学ラスベガス校に専門課程もあるほどカジノは歴としたビジネスでありホテルの最大の収入源であるが、客をそこに誘導する広告塔として「ショー」は絶大な威力を発揮した。

近年最も成功したショーはシルク・ド・ソレイユの「O(オウ)」であることに異を唱える者はいないだろう。今や世界のショービジネスのトップに君臨するこのサーカス団は、まずはホテル・トレジャーアイランドで「ミスティア」を、続いてベラージオで「O」を大成功させ、その後ニューヨーク・ニューヨークで「ズーマニティ」、MGMグランドで「KA」、ミラージュで「ラブ」、ルクソールで「ビリーブ」と文字通りラスベガスを完全に支配下に置いた。世界にあるシルクの常設公演9作のうち実に6作がラスベガスにあるということになり(あとの3つはフロリダとマカオと東京にある)、ラスベガスはシルク・ド・ソレイユの町と言い換えることもできるかもしれない。

その開演以来高い評価に全く翳りの見えない「O」と人気を二分するのが「KA」だ。MGM Grandホテルのカジノフロアーに専用劇場がある。この劇場も他と同様に寒い。火の使われるシーンではその熱気にほっとするほどだ。座席はもちろんJCBザ・クラス・コンシェルジュへ依頼してRow102のE、つまり中央の前から5列目という最高の座席を確保した。

シルクの巡回型のショーとKAなどの常設型のショーとの決定的な違いは劇場そのものの造りの違いである。常設型劇場の造り込みは生半可なものではない。常人の想像を遙かに超える驚異と言ってもよいレベルに達している。莫大な費用(KAの制作費は187億円とのこと)を掛けた劇場とオリンピック級のアスリートによる人間離れしたパフォーマンスの融合、それが常設型シルクドソレイユの魅力である。

シルクのショーには、一応ストーリーらしきものがあるが多分に観念的であり、夢幻を漂うような雰囲気がある。そしてそれがシルクの魅力でもあった。しかしKAはそういった他のシルクのショーと異なり、はっきりしたストーリーがある。台詞はないが演劇を見ているような気分になる。しかしこのストーリー重視の構成は、驚異的な劇場のしかけや、人間離れしたパフォーマンスとよく合っており成功していると思う。最大のウリとなるしかけは、「ステージそのもの」が浮き上がり、回転し、あろうことか垂直に立ったりするというものだ。垂直に立ち巨大な壁となったステージに矢が雨のように突き刺さり、その間をかいくぐって人が飛び上がっていく、そんなシーンを想像していただけばよい。そんなダイナミックさがKAの魅力である。またバトントワリング世界女王の高橋典子さんが主役の一人として活躍している姿も、日本人観客には尚のこと感動的だ。

価 格:170ドル(約1万5千円、最も高いカテゴリーの1席)x3席
満足度:星5

Category - 

0 Comments

Post a comment